top of page

3/30の日記

執筆者の写真: kaikomakaikoma

七丈小屋からこんにちは。

今日のお天気は晴れ、気温は+12.8℃(13:00)。


本日は山頂までの登山道の様子を確認して来ました。

朝の6時半過ぎに小屋を出発しました。

かなり日の出が早くなっていて、5時半頃にはもうヘッドライトは要らない明るさです。

第2小屋の周りはすっかり地面が露出しています。

テント場は上下共にまだ厚い雪に埋もれています。

テント泊のお客様は、スコップ必携です。

七合五勺までの樹林帯は、しっかりと締まった雪で歩き易い状態です。

どこを歩いても登れる状態ですが、下山時に雪が緩んでいる場合は、トレースを辿った方が踏み抜く危険が少ないかも知れません。

今日は黄砂が酷く、周りの景色は霞んでしまっていました。

八合目から眺める山頂方面。

霞んでいますが北岳も見えました。

八合目から上の最初のクサリ場は、完全に雪に埋もれています。

夏の登山道は写真中央を右手に降りますが、ここはまだ冬の登山道を使います。

左手の雪稜を進みます。

かなり稜線が痩せてきているので、バランスを崩さないように慎重に進んで下さい。

左手に寄り過ぎるとハイマツに乗った雪を踏み抜きます。

このルートの核心部、二本剣の岩の下のルンゼの取り付きに一旦下ります。稜線のやや右手をトラバースして、コルに下り立ちます。

トラバースはバランスを崩し易いので、一歩一歩足場を確保しながら進んで下さい。

ここで滑落すると、右手の黄蓮谷側に大きく滑落してしまいます。

写真中央の雪の付いた(注意喚起の看板が付いています)尾根が冬のルート、左手に下りて進むのが夏のルートです。

今日はどちらでも通行出来る状態でした。

今後また降雪があって、ルートの状態が大きく変化する可能性があります。

その時々で、状態の良いルートを選んで進んで下さい。

コル部から夏のルートへ下りる箇所の雪壁に、ステップを切っておきました。

こちらのルートが正解と言う訳ではありません。

その時々で適切なルートを選択するようにして下さい。


ルンゼ内は南向きで陽当たりが良い為、雪が融けて氷化している箇所があります。

自分がちゃんと安全に下る事が出来るか、想像しながら進むようにして下さい。

ここが判断のポイントになるかと思います。

黄砂で富士山は見えませんでした。

山頂付近は日曜日にまとまった積雪があったようで、もう一つの難所のスラブ状の岩場は雪に埋もれていました。

もう少しすると、雪が融けて氷化して岩に張り付き、危ない状態になりそうです。

新たに足首位までの積雪があったようです。

山頂直下に突き上げる黄蓮谷の右俣は、雪に埋もれてのっぺりとしています。

駒ヶ岳神社の本社も、再び雪に埋もれました。

透き通る様な青空とはいきませんが、気持ちの良い山頂でした!


早川尾根の奥には、北岳や間ノ岳、塩見岳が辛うじて見えました。

西に目をやれば、優美な裾を広げる女王仙丈ヶ岳。

手前には双児山と駒津峰。

今年は北沢峠まで伊那側から入れるようになりそうなので、賑わいが戻ってきそうです。


核心部のルンゼは、今日見た限り氷化してかなり滑落の危険のある状態になっていました。

1年の内で最も事故の多い時期です。

暖かいからといって油断せず、細心の注意で春の甲斐駒をお楽しみ下さい。


閲覧数:1,533回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page