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執筆者の写真kaikoma

1/26の日記

七丈小屋からこんにちは。

現在のお天気は曇り、気温は-4.3℃(16:00)。


今日は山頂方面に様子を見に登ってきました。

テント場は第1、第2共に雪に埋もれています。

たまにテント泊のお客様の中に、シャベルを持って来られないお客様がいらっしゃいます。

冬のテント泊にはシャベルは必需品です。

忘れずに持参しましょう。

今までついていたトレースは、完全にリセットされました。小屋から八合目までは、ワカンを履いて膝~股下位のラッセルでした。

動物の足跡がたくさん残されていました。

七号五勺を越えると、動物の足跡もついていない、まっさらな雪面となりました。

誰も踏み入れていない雪面にトレースをつけて進んで行くという、いち登山者としての喜びを感じながら登って行きます。

八合目です。風もなく穏やかな陽気でした。

八合目を過ぎて最初の鎖場は、完全に雪に埋まりました。

このルートの核心部は、赤い線の冬ルートと、青い線の夏ルートがあります。

今日のコンディションでは、どちらのルートも一長一短あってどちらで登るか迷いました。

赤線の冬のルートは、痩せたリッジ歩きになります。

雪の付き具合が少なく、やや不安定です。

今日はこちらではなく、夏ルートを通りました。

青線の夏ルートも今日は危うい感じでした。

もう少し雪が付いたら通れなくなりそうです。

足元の状態はもちろん、ザックを岩に引っ掛けないように細心の注意で進みます。

ルンゼ内の鎖はまだ出ていましたが、雪と氷の急斜面になっていて、注意が必要です。

烏帽子岩からの眺めは相変わらず素晴らしかったです。

富士山も漸く真っ白になりました♪

鮫岩周辺は雪の風紋がきれいでした。

山頂への北側斜面は、サラサラな雪が吹き溜まり、腿~股下のラッセルとなりました。

のっぺりとした斜面のトラバースとなるので、雪崩を警戒して登山道よりも稜線寄りを進んでいた所、“ピシッ”っという音と共に雪面に亀裂が入りました。

ゆっくりと静かに後ずさりして、ここで下山する事にしました。

核心部のルンゼは、登りよりも下りが危険です。

ここでの滑落は致命的です。

一歩一歩確実に手足の置き場を確保しながら下りるようにして下さいね。

摩利支天の奥には、北岳と間ノ岳がきれいに見えました。


残念ながら山頂には行けませんでしたが、登山道の感じはお伝え出来たかと思います。

これからは、その時々の状況によって、的確な判断を要求される季節になりますね。

決して無理はせずに、安全に登山を楽しんで頂きますようよろしくお願い致します。


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